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2015年01月25日

家庭で使うエネルギーについて

■家庭で使うエネルギーについて

3.11の原発問題を経て、「省エネ」が必須の時代になりつつありますが、皆さんは、家庭ではどんな形でエネルギーが使われているのか、ご存知でしょうか? 下記のグラフは、家庭で使われるエネルギーについて示しています。

家庭のエネルギー01.jpg

 このグラフでわかることがいくつかありますね。
まずは、思いのほか「暖房」にエネルギーが使われているということ。勿論、寒い地方では、より暖房比率が高くなり、暖かい地方では少なくなります。ただし冷房が暖房エネルギーを越えるのは、かなり南の沖縄ぐらいで、ほぼ日本全土で暖房が大きな割合をしめています。
ちなみに冬の暖房の場合、例えば0度から20度と温度差が大きいのに対し、夏の冷房は、32度から27度程度と温度差が少ないため、必要となるエネルギーも少なくなるわけです。また冷房はエアコンしか選択肢がないのに対して(エアコンはヒートポンプ方式でエネルギー変換効率が良い)、暖房には、電気ストーブやパネルヒーター、石油やガスストーブなど選択肢が広く、変換効率の悪い器具も含まれることから、エネルギー消費も増加傾向にあるようです。

また次にお風呂が好きな国民性を反映してか「給湯」もかなりの割合を占めています。そしてコンロなどの「厨房」エネルギー、最後にコンピューターや電化製品の普及や大型化、多様化によって「照明や家電など」の割合も毎年増えていますが、反面、省エネ機器の増加により、伸びは徐々にという状況でしょうか。

これをふまえると効果的に省エネを実現するには、全体の半分以上を占める「暖房と給湯、厨房」などの「熱エネルギー」をいかに減らすか、ということが重要となります。もちろん節電しても、その分、ガスや灯油をたくさん使えば、本質的な省エネにはならないので注意が必要です。


■家庭で使うエネルギーの種類について

3.11以降少し変化がみられますが、2009年の段階では、「電気」エネルギーが全体の約半分を占めていました。電力会社による「電化住宅」の推進によって、年々電気エネルギーの比率が高くなってきたのも理由でしょう。(給湯や冷暖房、IHクッキングヒーターなど)

家庭のエネルギー02.jpg

省エネ、特に「節電」をすすめるためには、まず家庭で使っている電力消費の大きな器具から対策を考えることが大事です。電力消費のベスト4は、下記の4つ。エアコンはエネルギー効率が良いもののパワーが必要なので、特に夏場の電力消費の最大要因となっています。冷蔵庫は通年継続して使うため、累積の消費量が大きくなります。エアコンや冷蔵庫は、設定温度を下げるなど、細かに調整するだけでも省エネになりますが、省エネタイプの機器も増えてきているので、機会があれば取り替えることで大きく改善されます。「テレビ」はまずつけっぱなしにしないこと、そして省エネタイプのものに取り替えるなど。「照明器具」について、最近は消費電力がかなり小さな「LED電球やLEDの照明器具」が普及してきているので、少しづつでも取り替えていければ、エネルギー消費が改善されます。。

ただし最も重要なことは、住まい手が無駄をなくして、「省エネ」を暮らしの中でいかに実践できるか、ということだと思います。例えば、夜間は早めに寝て早起きする、なるべく家族がひとつの部屋に集まるなど、照明や冷暖房が少なくてすむ工夫をして、楽しみながら実践できることが長続きの秘訣かもしれません。

2015年01月24日

「一次エネルギー」とは?!

「一次エネルギー」という言葉をご存知でしょうか?
これは例えば、家庭で「1」というエネルギー(二次エネルギー)を使った場合に、実際に地球上で消費したエネルギー(一次エネルギー)が、いくつになっているかということに着目することなんです。つまり本質的な「省エネ」を考えるにあたっての基準値となる数値です。

一次エネルギーとPEF.jpg

PEF(Primary Energy Factor)とは、一次から二次への変換係数を示すわけですが、これが例えば、電気の場合PEF=2.7となります。これはつまり、家庭で「1」のエネルギーを使った場合に、一次エネルギーはその2.7倍にもなるということ。発電や送電ロスによって、実に1.7倍ものエネルギーが熱となって途中で失われてしまっているわけです。このPEFの数値が大きければ大きいほど、ロスが大きく非効率なエネルギーと言えます。逆に、ガスなどは家庭の中で燃やして使っていることから、1.1程度。木質バイオマスの場合は、0.2という低い数値で環境負荷の低いエネルギーと言えます。
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一次エネルギーAPF.jpg

このように非効率なエネルギーの「電気」でも、高効率のエアコンや冷蔵庫などで使われているヒートポンプ方式を使う場合は、APF(Annual Performance Factor=通年エネルギー消費効率)の数値が高いので、例外となります。
例えば、APF=3のエアコンを使った場合、家庭で1kWhの電力を使うと、その3倍の熱量が得られるので、結果的に、一次エネルギーの消費が2.7kWhであっても、約3kWh分の熱量を得ているので、悪くはないわけです。

■まとめ
−−暖房や・給湯などの「熱」エネルギーを得るのに「電気」を使うのはひじょうに勿体ない。ただしヒートポンプは悪くない。−−−−

2015年01月23日

住まいの省エネとは?

住まいの省エネとは、一体どのようなことでしょうか?

「家庭で使う光熱費を安くすること?」
・・・・ええ、たしかに結果としてはそうなるかもしれません。

でも本来は、家庭で使うエネルギーをなるべく減らすこと。特にCO2排出に大きく影響を及ぼす、石油や石炭、ガスなどの「枯渇エネルギー」の消費を減らすことが、本質的な「省エネ」だと考えられます。
つまり、前述の「一次エネルギーを減らすこと」が最大の目的となります。

では「省エネ住宅」とは、暑さ、寒さを我慢して暮らす家のことでしょうか?
・・・・いえ、そうではなくて「少ないエネルギーでも、気持ちよく暮らせる住まい」のことです。

太陽光発電などの「創エネ」を考える前に、無駄を省く「省エネ」を考えるのが本来の順序のはず、そうなるとエネルギー消費量が増える夏や冬の「冷暖房や給湯のエネルギー」を軽減することから考えるのが、最も効果的な省エネではないかと思います。ただし我慢しないためには、しっかりとした断熱・気密・開口部対策・自然エネルギーの活用・・などが必須となります。

ところで、2020年には、日本でも「住宅の省エネ基準」が義務化される予定です。
一方、EUでは、日本の基準よりも大幅に高い断熱・気密の基準「パッシブハウス」という考え方が浸透していて、2020年には「カーボンニュートラル(CO2排出ゼロ)」の住宅が義務化されるともいわれています。そしてこの日本でも、この「パッシブハウス」という基準を実現しようという動きが活発になってきています。

このように時代の流れとも言える「省エネ住宅」。今後の家づくりにおいて、避けて通れない必須条件になることでしょう。

では、どのようにして「省エネ住宅」を考えれば良いのか。それは、このあと記載している、次のような項目に集約されています。

(1)温熱環境を整える(断熱・気密性能の向上)

(2)自然エネルギーの活用(パッシブデザイン)

(3)エコ設備の採用

(4)自然素材の活用

2015年01月22日

温熱環境を整える−1「断熱性+気密性を高める」

下のイラストは断熱性能が低い一般的な住宅の熱ロスの状態を示しています。
ガンガン暖房で暖めても、その熱がどんどん漏れ出ているのがおわかり頂けるかと思います。とくに「窓やドア」などの開口部からの漏れが、全体の約半分と際立っている状況も重要なポイントです。
これでは「エネルギーのだだ漏れ状態」と言っても過言ではないでしょう。

熱ロス.jpg


ではこの状態をどのように改善していけるのか。。
まずは床、壁、屋根(天井)などの外周部に「断熱材」を充填して(または外断熱にして)、断熱性能を高めることがポイントです。(つまり、普通のコップにいれてすぐ冷めていたお湯を、魔法瓶にいれ直して、熱をキープするということですね)これによって、床、壁、屋根からの熱ロスを大きく軽減することができます。また断熱材の選定は、性能はもちろん、安全性やコストなど、いろいろな観点から選択する必要があります。

断熱性.jpg


ただいくら断熱性能を上げても、隙間があれば、そこからどんどん熱の出入りが発生してしまいます。そのために、気密性能をあげることも重要です。下記の写真は断熱材の手前に「気密・防湿フィルム」というものを隙間無く設置して、気密性能をUPしています。

気密性.jpg

2015年01月21日

温熱環境を整える−2「開口部の性能」

最も熱ロスが大きな窓やドア(開口部)の断熱性能を考えることは、ひじょうに大事なポイントです。

「新築の場合」は、「ペアガラス」を利用することは必須となります。もしコスト的に可能なら、断熱サッシ(樹脂サッシ/木製サッシなど)を採用し、「ガラス」部分だけでなく、「框(かまち)」部分からの熱ロスを抑えると、より断熱性能は向上します。
上を見るときりがないのですが、最近では「トリプルガラス」を採用した樹脂や木製サッシなど、ひじょうに高性能な窓やドアも入手できるようになりました。全体コストのかねあいをふまえて、検討することが重要だと思われます。
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「リノベーションの場合」も、開口部の断熱性能の改善は重要です。下記に示すように、既存サッシの枠を残して、ペアガラスや真空ガラス(高断熱でも薄い)に取り替えたり、内窓を加えることによって、大幅に断熱性能を改善することが可能となります。

窓の性能改善.jpg

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