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2015年01月10日

暖房を見直す−4「そよかぜ」の家

太陽熱を活用した次世代パッシブソーラーシステム「そよかぜ」。 OMソーラーと似ているものの、オープン化されているため、誰でも比較的利用しやすいところが特徴です。エネルギー消費の大きな「暖房」において、床下に暖気を送るファンの小さなエネルギーだけで済むところがメリットです。
晴れていれば冬の日中は「そよかぜ」だけで暖房は十分。曇りや雨、夜には、補助暖房が必要になりますが、床下のベタ基礎(コンクリート)に蓄熱させることで、数日はその効果を期待することが可能です。ただし一定以上の高い気密・断熱性能は必須になります。

「つつじヶ丘の家」では、この「そよかぜ」を採用しました。
そよ風(写真01).jpg

軒下から取込んだ空気が、屋根の鋼板下で暖められ、集熱用の強化ガラス下で一挙に温度を上げて、チャンバーを経由して室内に取り込まれます。(夏はそのまま熱とともに外に排気+給湯に活用)
暖まった空気は、小屋裏に設置した「取入れファン」から断熱ダクトを通って、2階→1階の床下に送り込まれます。ベタ基礎に蓄熱しながら、床に設置した吹出口から、ゆっくりと暖かな空気が室内に供給されます。

そよ風(写真02).jpg


2013年1月13日、「冬」の運転状況です。外気温の動きとダクト(取入れ空気)の温度を見て下さい。
屋根(棟)の温度は、太陽があらわれると急ピッチで温度があがり、最高で60℃近くまであがりました。室内は23℃設定で、ダクトも急激に温度が上がるため、8時頃〜16時頃まで「取入暖房運転」となっています。夕方、気温が下がって、ダクトの空気温度が室内設定温度よりも下がると、今度は「循環暖房運転」に切り替わります。寒い夜には、2階リビングのペレットストーブをつけて循環させれば、小屋裏経由で1階の床下に暖気が廻るので、家全体は快適なままです。朝型、外気温が-2.5℃になっても、室内は15℃前後を保っています。(ダクト温度)

そよ風(冬).jpg


2012年7月30日、「夏」の運転状況です。暑くなった屋根内の空気は、室内に取り込むことなく、そのまま屋外へと排気されます。ただし「つつじヶ丘の家」では、「貯湯排気(お湯とり)」を採用し、この排気熱を給湯に利用しています。そのためガスの使用量が夏場はかなり減っているようです。
夏の夜間モードである「涼風取入」が、かなり快適だと建主さんから聞きました。ダクト温度が、日中は33℃前後まであがりますが、夜間は屋根の放射冷却効果によって27℃前後と、かなり涼しい空気を取り入れることができるわけです。寝苦しい夜が回避できれば、かなり快適ですよね。
あまりエアコンがお好きでない建主のYさんでしたが、さすがに今年の夏は暑かったので、8月に4日ほど使いましたとのこと。。どちらにしても少なめですね。(^_^)

そよ風(夏).jpg

2015年01月09日

暖房を見直す−5「室内空気循環システム」

「OMソーラー」や「そよかぜ」を採用しない場合に、各階の温度差軽減のために「室内空気循環システム」なる、六曜舎オリジナルのシステムも採用することがあります。

「室内空気循環システム」と言っても、あくまで反回転式の換気扇を2つつけただけのシンプルなもの。
冬は、暖房で暖まった空気は、上へ上へとあがり2階から小屋裏へと向かいます。小屋裏に設けた空気の取入口から、暖まった空気を、1階の床下に落としこんで、床の吹出口から吹き出させる事で、1階の底冷えを防止して、家全体の温度差を軽減します。
また夏場の日中は、最も熱がこもりやすい小屋裏から、直接屋外に熱気を排出して、1階から冷えた空気を自然と2階へと運ぶことで、2階の暑さ軽減を図っています。夜間は外の放射冷却により冷気を取り込んで、室内を冷やすことも可能。あるいは床下の冷えた空気を、小屋裏へ挙げて、ゆっくりと冷気が落とすことで、2階の温度を下げるようなこともできます。

室内空気循環システム01.jpg

小屋裏の空気取出口(床下+屋外への2系統)スパイラルダクトで空気を運びます

室内空気循環システム02.jpg

これは「カウンターアローファン」という回転方向を変えられるダクト用換気扇です。
2階のパイプスペースに設置しています。

床下暖房があれば、それだけでも十分暖かいのですが、空気を循環させることで、建物内の温度差をより軽減することができます。環境負荷の少ない、ペレットストーブや薪ストーブなどが加われば、なおこのシステムが効果を発揮するのは間違いないでしょう。

2012年01月01日

パッシブソーラーとは

太陽光発電や太陽熱温水器のように、特別な装置で太陽熱を濃縮したり、電力に変換したりするシステムを「アクティブソーラー」と呼びますが、建築的な方法や工夫によって、太陽エネルギーや風などの自然エネルギーを、そのまま建築に取り込んで利用することを「パッシブソーラー」と呼びます。太陽光発電や風力発電などの推進も必要ですが、同時にこの「パッシブソーラー」の考え方が、もっと見直されても良い時期になったのではないかと考えています。

住宅の設計をすすめる際に、気持ちのよい風が通るように四方に窓を配置して、通風を確保することや、東や南面に窓を設けて(軒や庇、ガラスで調整しながら)ダイレクトゲインで太陽エネルギーを取得することは常に考えています。ただ、夏場は日射対策と通風、断熱性能の確保が重要ですが、冬場は一定の断熱性能確保が前提としても、日当りの良い午後以外は、何らかの暖房が、必要となります。 

最近は、基礎断熱を施して床下を室内空間と考える「床下暖房」を採用することが増えてきました。これは局所暖房でなく建物全体を、足下から柔らかく暖めることで、室内の温度差をなくし、体に優しい室内環境をつくることにつながります。またこれにパッシブソーラーシステムを組み込んだり、薪ストーブやペレットストーブなどを採用して、電気やガスに変わるエネルギーを暖房に採用するケースも増えてきています。

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