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2014年12月30日

木の家で暮らす心地よさ

自宅(事務所)は、天竜から杉の構造材(柱、梁、垂木ほか)を産直し、手刻みで骨組みをつくりました。また長野産のカラマツ厚板に、自然素材系ワックス(アウロ)を塗装して、床、天井を仕上げています。壁はAEP(塗装)や、珪藻土左官仕上げを採用していますが、基本的に、杉の柱や梁、そしてカラマツの床材(厚板)が、室内の湿度を調整してくれるため(湿度が低い時には放湿し、高い時には吸湿する)、年間を通してかなり快適に暮らすことができています。

自邸居間.jpg

実際に「木」の家に住んでみると、さまざまなことが実感できます。
前述の調湿作用だけでなく、床材ひとつとっても、夏はほどよくヒンヤリして、冬はほどよく暖かい、そして何より柔らかいので素足で歩いたり、寝転んだりするにも最適。木が水分を吸収するので、皮膚が触れてもベタつかずさらっとしているので、気持ちがいいのです。(ウレタン塗装されていると駄目ですが)

ただ自然素材であるがゆえに、年間を通して伸び縮みがあるため、目地に隙間ができたり、反りや割れの発生、柔らかいがゆえの傷の問題、といったマイナス面もあります。ただ人工的な素材は年数とともに、単に汚れたり痛んだりしていくのに対して、自然素材の場合は、それが「経年変化」としての味わいに変わっていくという良さがあります。

犬+猫2匹を室内で飼っていることもあって、傷がかなり増えていますが、なにせ厚み30mmの無垢の板ですから、もしどうしようもなくなければ削ればいいだけ。と考えると、それほど気にはなりません(たぶん削らないと思いますが)
犬や猫にとっても、もちろん人間にとっても、足腰に一番優しい素材ではないでしょうか。

「木」の家で暮らしていると、柔らかな自然に包まれているようで、家族の気持ちも穏やかになるような気がします。
posted by roku at 14:04| Comment(0) | 木造住宅と自然素材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月29日

国産材を活用する

木の住まい。できることなら、杉やヒノキなど「国産材」を使って建てたいものです。

構造材について
最近はプレカット(柱や梁の仕口や継ぎ手加工を工場で行うこと)が普及し、産地(製材所)→プレカット工場→工務店というように、かなりシンプルな流通形態となっています。またほとんどが輸入材といっても過言ではなかった木材市場の状況が、石油価格の高騰や、環境問題への配慮によって、以前よりも国産材を利用する機会が増えてきているように感じています。
建主の考え方、コスト、建物形態など。いろいろな状況を加味した上で、国産材をどこまで採用するのか、樹種はどうするのか、、など、適宜考えるようにしています。

内装材について
以前はその質感や色味が好きで、米松の床板をよく利用していましたが、最近は、なるべく国産の床板(壁、天井板)を使うように心がけています。

国産材のFL.jpg

上の写真は最近よく利用する国産無垢床材。見た目の違いだけでなく、それぞれに長所短所があるので、その都度使い分けるようにしています

左上:サワラ材(埼玉産)
左下:杉材(埼玉産、静岡産)
左から2つ目:カラマツ材(長野産)
右から2つ目:アカマツ材・板目/節有(岩手産)
右:栗材(岐阜産)

床板には最近よくカラマツを使います。杉よりも固いので、椅子を使う住まいには適しています。赤みがやや強いのも特徴です。白系が好みの場合は、節が特徴的なアカマツもなかなか良いです。杉はコストメリットがあると同時に、最も流通量が多い材になります。源平(赤、白のまざった材)が嫌いでなければぜひ利用したい材です。栗材はこの中で唯一の広葉樹です。最も耐久性があり固く、床暖房などにも適した落ち着きのある床材です。
どの材の場合も年数がたつと赤みが増して、暖かい印象になるので、それもまた楽しみのひとつかもしれません。

カラマツ床・壁・天井.jpg
床板と、壁・天井(野地)板にカラマツを利用した住宅。

サワラ材の浴室.jpg
水に強いサワラ材を浴室に利用した事例。

杉やヒノキを構造材に利用し、また適材適所で仕上げ材にも利用できれば、かなりの木材を利用する事になり、二酸化炭素の封じ込めにも貢献できます。ただあまりたくさん取り入れすぎると、暗く、重く感じる場合もあるので注意が必要。バランスよく白い壁と木の壁(天井)を取り入れたいものです。

コストだけを追求すれば、結局中国産などの製品にたちうちできません。ただ国内にこれほどまでの森林資源がありながら、わざわざ外国から石油をたくさん使って木材を運んでくることに、どうも違和感を感じています。
自分たちの環境をまもるためにも、ぜひ国産材の活用を意識してくれる人が増えてくれればと思っています。

◇日経の雑誌「ecomomu」と、WEB版で掲載された記事
   「国産材の家」に住む魅力
posted by roku at 22:56| Comment(0) | 木造住宅と自然素材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月28日

「土佐材」について

高知県は84%を林野が占める全国屈指の森林県です。この豊富な森林が清流四万十川の清らかな流れを産み、豊かな自然とその恵みを産み出しています。「土佐材」は、大阪城築城の時に太閤秀吉からお墨付きをもらったことで、全国に知られるようになりました。銘木の魚梁瀬(ヤナセ)スギや四万十ヒノキなどに加え、嶺北地方のスギ材など、豊富な森林資源に恵まれています。特にヒノキの資源量は全国屈指で、生産量も全国で上位を占めています。

土佐材ロゴ.jpg

「日野の家」では、構造材や床材に高知県の「嶺北スギ」を活用しました。強度があるだけでなく、化粧材としても、なかなか良質なものが入っています。関東近県の杉材を使う事も多いのですが、運搬やプレカットに関しても、特に問題がないため、建主から希望があれば、高知県の土佐材を使うのも選択肢のひとつとなっています。

日野の家01.jpg

日野の家02.jpg
posted by roku at 17:42| Comment(0) | 木造住宅と自然素材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月30日

地盤と地盤調査について

軟弱地盤に建物を建てると、不同沈下(不等沈下)が発生する場合があります。
「等沈下」ならまだ良いのですが、「不同沈下」の場合は建物に重大な欠陥をまねくことになります。

それでは、注意が必要な地盤(※軟弱地盤)とは、どのような所になるのでしょうか?
例えば、下記のようなケースに該当する場合は注意が必要です。

・地名に「水・川・沢・沼・淵・池・田・井・船・・・」などの漢字が含まれる
・近隣に川(暗渠)や、田畑がある低地。
・敷地に、盛土(切土と混在)がある(新興住宅地=傾斜地の造成に多い)
・敷地に、構造的に不明、または問題のある「擁壁」がある(※建物との離隔距離)
 ※きっちりと構造計算されて造られた擁壁の場合は問題ありません 


不同沈下・等沈下.jpg

       不同沈下と等沈下のイメージ


切土・盛土.jpg

      (上)宅地造成による、切土+盛土の事例
      (下)田んぼなどに盛土をした事例


■地盤調査

実際に建物を計画するにあたっては、必ず地盤調査を行うことが大切です。
最も一般的で簡易な地盤調査には「スウエーデン式サウンディング試験」があります。
計画する建物の四隅と中心等の位置で、荷重を加えながら鉄棒を差し込み、その抵抗から地盤の強度を把握するというもの。換算N値や自沈層の程度によって、ある程度「地耐力」を判断することができます。
このほかには「ボーリング標準貫入試験」「平板載荷試験」などがあります。

SS試験.jpg

    スウェーデン式サウンディング(SS)試験用の測定機械


計画を始める前に、まずその土地や周辺状況をよく観察し、地盤調査を行いましょう。
調査結果に基づいて、適切な対応をほどこせば、軟弱地盤も克服できます!
posted by roku at 18:58| Comment(0) | 木造住宅と自然素材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月29日

基礎と地盤補強

●地盤に問題がある場合、いくつかの段階によって、対処方法が変わります。
 おおまかな対応策について、イラストでご紹介します。

1)若干地盤に問題がある程度であれば、まずは「基礎」で対応。
  「布基礎」でなく、より安定性のある「ベタ基礎」に変更します。
   (最近は「ベタ基礎」のほうが一般化しています)

ベタ基礎.jpg
布基礎 
布基礎.jpg
ベタ基礎          

2)基礎で対応できない場合で、深度1.5m以下は比較的良好な地盤の場合 
 →「表層改良」で対応。
    ※問題のある土壌に改良材を加えて撹拌し、地耐力をアップさせる。

表層改良.jpg


3)深度1.5m〜7m程度までが軟弱地盤となっている場合 →「柱状改良」で対応
  一定間隔で柱状に掘削し、孔内で土壌とセメントミルクを混ぜ合わせ、セメント杭のような支持体を成形していく方法。
  同等の対処方法に「RES-P工法」(細径鋼管)などもあります。

柱状改良.jpg

    ※柱状改良(ソイルセメントコラム工法)のイメージ


4)深度7m〜14m程度と比較的深いところに支持層がある場合 
 →「(小口径)鋼管杭」等で対応
軟弱地盤が深い場合は、その下の支持層に「杭」を差し込んで固める方法が適しています。(比較的重量の軽い住宅の場合は、小口径の鋼管杭を用いることが多い)

鋼管杭.jpg


●地盤保証について

去年施行された「瑕疵担保履行法」では、原則「基礎」の瑕疵が対象となっています。もし不同沈下などの問題が発生した場合、瑕疵担保険の対象となるかどうかはケースバイケースですが、まずは地盤調査を行っているということが前提条件となるので注意しましょう。どうしても心配な場合は、地盤施工会社独自の保険(施工会社が対象。通常は加入)への加入の有無を確認しておく。あるいは地盤保証制度への加入を検討しても良いでしょう。

posted by roku at 19:02| Comment(0) | 木造住宅と自然素材 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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